食の雑学 補足05
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国立健康・栄養研究所
「健康食品」の安全性・有効性情報
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赤唐辛子を食べるインド人女性
唐辛子でギネスに挑戦する女性
アインシュタイン
アルベルト・アインシュタイン
コーヒー
エマ・ダツィ・トッポギ
エマ・ダツィ・トッポギ
世界一辛いと言われるヒマラヤ山麓の国ブータンの激辛煮込み料理にトッポギを使ってみました。恐ろしく辛い料理ですが、最初の一口二口を我慢できれば、後はさほど辛くは感じません。吹き出る汗と格闘しながら食べ終えた時の爽快感は格別です。【韓国風に拘らないトッポギのオリジナルレシピ集】から
トッポギの唐辛子とチーズの煮込み・ブータン風激辛 (エマ・ダツィ・トッポギ)

食の雑学 
 食の雑学 
01 キムチの起源
02 ニンニクの原産地と語源
03 唐辛子伝来の歴史
04 ショウガとウコン
05 稲の原産地と日本
06 焼きたてパン信仰
07 エゴマはゴマではありません
08 マーガリンに潜む危険性
09 箸の文化は日本の文化です
10 焼き肉文化と韓国の肉食の歴史
11 日本の食文化・刺身の起源と歴史
12 韓国の冷麺スープを考える
13 ジャガイモと馬鈴薯・日本への伝来
14 メンマの由来と味付けメンマの起源
15 なぜ宵越しのお茶は体に悪いのか
16 お粥は消化吸収が良くありません
17 ごぼう(牛蒡)にアクはありません
18 蕎麦の原産地と日本への伝来
19 もつ鍋のコラーゲンに美容効果はない
20 砂糖の伝来
21  ドングリは食用になるのか
22 サツマイモの伝来とアグー豚
23 蒟蒻(こんにゃく)の伝来
食の雑学・補足
 補 足
01 キムチの賞味期限
02 キムチと乳酸発酵
03 唐辛子日本伝来説に異論
03 馬鈴薯とジャガイモは別物!
04 パンとご飯 どちらが痩せる?
05 辛いものは脳に悪いか
06 キムチは日本起源?
07 中国がキムチの起源を主張
08 世界の食用油 食用油の種類
09 冷麺は寒い冬の食べ物だった
10 日本の割り箸の種類
11 日本の肉食禁止の歴史
ブログ So What
ブログ So What 一覧
辛(から)い食べ物は脳や体に悪いのか
辛い物でバカになる訳がない!
赤唐辛子
「辛い物を食べるとバカになる」と本気で思っているお年寄りは決して少なくありません。何故そのような全く根拠のない出鱈目を未だに信じているのか…私もかなり「辛いもの好き」で、それは「トッポギ・オリジナル・レシピ集」をご覧頂ければ想像がつくと思います。愛娘も私同様で幼いころから「うどん」に直接唐辛子をかけて食べる程の辛いもの好きで、よく「お嬢ちゃん、そんなに辛い物を食べると頭がバカになっちゃうわよ!」と言われていました。が問題なく立派に成人しました。食べ物の嗜好は親に似るようで、娘は今でも「とんかつ」はソースではなく塩だけで食べますし、無類の辛いもの好きは私と同じです。話しが逸れましたが…
辛い物を好んで食べる国々はかなりあり、その料理も様々です。ちょっと思い浮かべただけでも、インド北部のスパイスがきいた赤いカレー、小粒でメチャ辛の唐辛子を使うタイ料理、唐辛子をふんだんに使うブータン料理、中国は四川料理の激辛料理等々と、恐ろしく辛い料理は数知れず、ブータンに至っては唐辛子は香辛料ではなく、普通の野菜として分類されています。また、四川料理の「唐辛子と鶏肉の炒め物」は、唐辛子が鶏肉の倍以上も使われる真っ赤な料理ですし、刺すような刺激の山椒を大量に使うものもあります。これらの激辛料理を好む国々からすれば、キムチの辛さはまだまお子様向きとも言えます。
しかし、これらの激辛料理を好む国々の人たちが、辛い物を好まない国々の人と比べて「脳がお粗末」だと言う研究結果は見たことも聞いたこともありません。まして辛いものが脳に有害であるとするエビデンスは存在しません。因みに数学の進歩に大きく貢献した*「ゼロ」を発見したのはインド人です。
先日「フランスがキムチの輸入を禁止」という内容の記事をネット上で見かけました。「中毒性が高く、脳細胞にダメージを与えるとされるカプサイシンが多量に含まれている」のがその主な理由とされていますが、フランス食品衛生安全庁(AFSSA)のサイトにもそのような記述見つからないようですし、全く根拠のない戯言、似非(えせ)民族主義者の悪意をもったガセネタに他なりません。
心配な方は、独立行政法人「国立健康・栄養研究所」の「健康食品」の安全性・有効性情報で検索されると良いでしょう。右サイドバーはそのサイトでの検索方法の流れを示しています、サイトへのアクセスはここから

ゼロの発見は唐辛子伝来以前で、唐辛子の伝来以前のカレーは、主に胡椒と生姜により辛味を出していました。胡椒(コショウ)の辛味成分はピペリンで、カレーの胡椒は通常のものより更に辛いヒハツ(別名:インド長胡椒)が使われます。生姜の辛味成分は唐辛子のカプサイシンと分子構造が似た6-ジンゲロールです。下の図の左が「カプサイシン」、右が「6-ジンゲロール」の分子構造です。
下の青文字は食の雑学「唐辛子の伝来」の「カプサイシンは辛くない」からの転載です。

カプサイシン(capsaicin) はアルカロイドのうちカプサイシノイドと呼ばれる化合物で、唐辛子の辛味を形成する主成分で、スコヴィル値の基準物質となっています。スコルヴィル値とは唐辛子Aと唐辛子Bとの辛さを比較する際の基準となる指標で、この値が大きいと辛く、小さいと辛くない、と判定されます。
カプサイシンと言うと「辛い!」と思われる方が多いかと思われますが、実は無味無臭の物質で全く辛くはありません。「辛い」と感じるのは、皮膚感覚を司る受容体をカプサイシンが直接刺激するからで、氷や熱い湯を「痛い!」と感じるのと同じで、この器官が感知した情報を受け取った脳が「危険!」と判断し、警報を鳴らしているからです。つまり「痛い!」と感じていたのです。
脳自体には辛さを感じる器官はありませんが、胃や腸で吸収されたカプサイシンが脳へ運ばれると、内臓感覚神経に働きかけ、アドレナリンの分泌を促します。このことにより食欲が増進し、エネルギー代謝の効率が高まり、蓄積された脂肪の代謝(
ダイエット効果?)や疲労物質の分解にも役立ちます。その他に保温、殺菌、防腐等の作用もあり、これ等の特質を上手に利用した食品も数多くみられます。
唐辛子を食べた後に計測すると基礎代謝量が僅かながら上昇することが確認されています。しかし蓄積脂肪を燃焼させて体重を減らす程の量かと言うと、それ程では無いようで、医学的には唐辛子のカプサイシンで痩せることを期待するのには無理があるようです。
辛味は、「味」としてではなく「痛み」として脳に伝えられ、脳はこの痛みから生体を防御する目的で、βエンドルフィンを分泌します。このβエンドルフィンは脳内快楽物質とも呼ばれ、精神の高揚を招き、辛い物がますます好きなってしまうと考えられています。
ランニング・ハイもこれと同じ生体反応で、過剰な運動で体細胞が崩壊する苦痛から生体を守る目的で、脳内で生成される一種の麻酔物質により、酔ったような状態になることが確認されています。マラソン・ランナーはこの陶酔感のような気分を一度でも味わうと、このスポーツが病みつきになるようです。これは辛いもの好きと相通じるところがあります。
国立健康・栄養研究所HP

独立行政法人 国立健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報
赤枠で囲った部分に現時点(最終更新日時)で調査できた素材(原材料)に関する科学論文情報があります
薬効性の認められる成分は、多かれ少なかれ毒にも薬にもなるものです。「過ぎたるは…」で、己の健康は己で管理するのが当然で、疑問に思ったものは気が済むまで調べることです。
ネット上には有益な情報が溢れています。自己研鑽の面からも自分自身でより多くのことを見聞することは必要だと思います。商用サイトには自分にとって都合の良い情報だけを載せているところが多いのは事実で、なんのエビデンスも示されていない事柄を、さぞ多大な効能があるかのように喧伝するのはどうかと思います。
辛い物は体に悪いのか・高血圧と痔
山椒

山椒
辛いものを食べると「血圧が上がる」とも「痔になる」とも言われます。確かに唐辛子を始めとする香辛料は、食べると体温が上昇し、血圧が高くなったような気分になります。
唐辛子を例にとれば、カプサイシンを摂取することで血流が改善され、末梢血管が膨張します。血流が改善されるということは「血管内を流れる血液量が単位時間内に増大する」ことです。このことにより一時的に血圧の上昇が見られても何ら不思議ではありません。血流が改善され、末梢血管が膨張しすると、血液量そのものが変化しないのであれば、その圧力は徐々に下降します。これはお酒を飲むと一時的に血圧の上昇が認められるが、その後降下するのと同じ原理です。
血圧の上昇はむしろ「塩分」の過剰摂取にその原因があるとも言われます。然しながら、これもどうやら「?」のようで、実際に塩辛い漬物を多く食生活に取り入れている東北地方に、高血圧患者が多いのは確かですが、全国平均をやや上回る程度で、飛び抜けて高血圧患者が多い訳ではありません。それと塩分の過剰摂取による高血圧患者は全体の僅か1~2%と言われ、残りは原因の特定できない「本態性高血圧」だそうです。
塩の成分であるナトリウムは体内で水分を保持すると共に、筋肉の収縮や胃液などの成分ともなっている生体には必要不可欠なものです。しかし過剰に摂取されると、体内の塩分濃度を維持する為に、余計な「水分」を必要とします。つまり「水太り状態」になります。結果として血流量が増大し、血管を圧迫、し高血圧状態になると言われています。
同じ東北地方でも山間部より海辺の人々に高血圧患者が少ないのは動物性蛋白質の摂取量に関係しているとも言われますが、東北地方で高血圧による死亡率が一番低いのが青森県です。これは青森のリンゴが関係しているのかも知れません。リンゴにはカリウムが多く含まれ、カリウムは体外に排出される際にナトリウムを道連れにする性質があります。
良くできたもので、塩をかけて美味しい西瓜やジャガイモ、トマト等は皆カリウムを多く含む食品です。
それでは痔はどうなのかと言うと、これも「?」で、血流が改善されるので「痔」になる訳がありません。が、現在既に「痔」を患っている人が辛い物を食べることは、余りお勧めできません。所謂「二度辛い!」の状態になります…!
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唐辛子は脳の血流改善には関係無し
日本薬科大学教授で、東京・日本橋のクリニックを経営する丁宗鉄(ていむねてつ)氏によると、東洋医学の観点からカレーを捉えると、カレーと漢方薬には共通している点が多く、漢方薬は生薬を複数組み合わせて成り立ち、カレーはスパイスの集合体とも言え、類似した要素が大変多く見られます。
氏は長年に渡りこの漢方生薬カレーとの共通点に着目し、カレーが脳や体に及ぼす影響を研究してきました。そして「カレーを摂取すると、脳内の血流が2~4%増え、脳の情報処理を担当する部分の働きが活発になる」と言う結論を得て、「カレーを食べると脳が活性化されるので、仕事や勉強の前にカレーを口にするのは理にかなっている。特に、午前中から頭をフル回転させる必要がある受験生にはぴったり」だと述べています。
またこの効果は血管拡張剤のニトログリセリン2錠とほぼ同じで、脳の血流量が増え、酸素が脳に行き渡り、脳が活発に働き出すとしています。個人差はあるようですが、集中力が高くなる人もあり、交感神経と副交感神経が切り替わる朝に食べるのが効果的で、この効果は約2時間程度持続するそうです。またこの脳の血流を改善する効果は本場のインドのものより15~30種類のスパイスが含まれる日本の市販のカレーが効果的とも述べています。最近流行の「朝カレー」は正にこの理論にタイミング良く乗っかったものと言えます。
なお、氏によると辛すぎるカレーは実は邪道。辛さの元の唐辛子には一時的な効果しかなく、子ども向けのマイルドなカレーでも十分効果が期待できるそうです。
つまり、唐辛子のカプサイシンは血流を改善し白血球の活性化を図ることが可能と言われていますが、脳の血流改善に関しては全く効果が無いそうで、脳の血流改善にはカレーの成分であるカルダモン(cardamon)が効果的とのことです。
カルダモンはインドマレー半島原産のしょうが科の種子を乾燥させた樟脳に似た芳香を持つスパイスで、肉料理の匂い消しや、パン、ケーキ等の風味づけにも使われ、カレーには欠かせないスパイスの一つです。
中近東ではコーヒーにこれを加えたカルダモンコーヒーが有名で、インドでは食後の口臭を消すために用いられます。紀元前2世紀ごろにインドからヨーロッパに伝わり、最も古いスパイスのひとつとされ、種子の乾燥品が香辛料として用いられます。
旧約聖書において「魔都」の代名詞として登場するバビロニア王国のバラダン2世の庭園でも、カルダモンが栽培されていたそうです。古代エジプトでも「聖なる香煙」として神殿での祈祷にお香に混ぜて利用されていました。
カルダモンで脳を活性化する
カルダモン
脳の働きは、年齢を重ねるごとに低下していくと言われています。毎日およそ年齢×1万個の脳細胞が失われているそうで、物忘れが多くなるのも脳の働きが鈍っている証拠と言われています。このダレた脳の働きを活発にするには、脳の血流量を増やし、多くの酸素を取り入れる必要があります。多くの酸素取り込むことで記憶力も高まります。認知症の薬にも脳内血流を上げる作用があることからも、血流を改善できれば、脳を活性化することが可能だと思われます。
カレーには、この脳の血流を改善する効果があることが証明されていますので、試験前の受験生には打って付けです。しかし誤解なさらないで下さい。カレーのスパイスのカルダモンで脳の血流が改善されても、いくら脳の働きが活性化しても、それが「頭が良くなる」ことには直結しません。脳の活性化と頭が良いこととは次元の異なる問題です。いくら朝から晩まで毎日カレーを食べても、凡人は所詮凡人、アインシュタインになることは絶対にありません…念の為!
朝カレー  朝カレー
おバカな兄弟が激辛ソース合戦で死亡したという記事です。まさに「過ぎたるは…」の査証!
Aspiring chef dies hours after making ultra-hot sauce for chilli-eating contes
By Paul Sims Last updated at 12:16 AM on 29th September 2008

An aspiring cook who challenged his friend to a chilli-eating contest died just hours later.
Andrew Lee, 33, had used a bag of home-grown red chillies to make a super-hot sauce.
The forklift truck driver, who had recently passed a medical at work, dared his girlfriend's brother to eat a spoonful - then ate a plateful himself. Shortly after he had a heart attack and died.

Andrew Lee
Andrew Lee made an ultra-hot sauce with homegrown chillis. The morning after he was found unconscious and paramedics were unable to revive him
Mr Lee took a jar of the sauce to his girlfriend's house last weekend, where he challenged her brother Michael, his family said.
His sister, Claire Chadbourne, 29, explained: 'They had a contest over who could make the hottest chilli sauce.
'Andrew had used chillies to make Thai dishes before but had never made anything this hot.
'My dad grew the chillies especially for Andrew. The contest was planned and he gave them to him.
'Andrew just ate it with a plate of Dolmio. It was not a proper meal because he had already eaten lamb chops and mash after coming home from work. I don't know if Michael ate the chilli sauce as well.'
But as he went to bed after the contest, Mr Lee, of Edlington, Doncaster, had complained of itching, she added.
The next morning, his girlfriend Samantha Bailey, a mother of four, found him unconscious.
She called an ambulance, but paramedics were unable to revive him. Mr Lee was pronounced dead at the scene.
Mrs Chadbourne added: 'He apparently got into bed at 2.30am and started scratching all over.
'His girlfriend scratched his back until he fell asleep. She woke up and he was dead.
'Who would have thought he could have died from eating chilli sauce? We don't know of anything else that could have caused his death.
'He was perfectly healthy and the post-mortem showed no heart problems.'
She added: 'He loved cooking for his friends and was a good cook. He always said he wanted to be a chef but didn't want to start at the bottom.
'He would do anything for anybody. He never held a grudge and loved fishing and computers.'
Mr Lee's mother, Pamela, 61, said: 'He had used chillies in cooking but never made a sauce like this before.
1'He tested the sauce after making it, stuck his finger in and went to wash it, saying, "Wow, that's hot."
'We don't know what happened to him. Something has given him a cardiac arrest and we can only put it down to the chilli sauce.'
Toxicology tests are under way to see whether Mr Lee had a fatal reaction to the sauce.
Attempts to develop ever hotter varieties of chilli pepper have been condemned by health experts, who warn of potentially lethal effects.
Mild adverse reactions can include burning eyes, a streaming nose and uncontrollable hiccups.


Traditional Japanese colors