食の雑学 その19 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%81%A4%E9%8D%8B |
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中国や欧米では獣肉の内臓料理に関する歴史は古く、またそれを記述した文献も多く存在します。しかし日本では、表向きは肉食が禁止(日本の肉食禁止の歴史にリンク)され、またその流通が限られていたことも有り、内臓肉に関する文献を探すことは容易ではありません。かと言って、日本にも内臓肉を食べる習慣が全く無かったかと言えば、そうとは言えず。一般的では無かったにしろ、獣肉の肝臓や胃袋を膾(なます)や塩辛にして保存したり、食べたりしていました。 佐久市立望月歴史民族資料館で一般公開されている資料の中に、慶安元年(1648年)に信州佐久郡岩村田宿の割元職の篠澤佐五右衛門が、当時の小諸城主(青山宗俊)に本膳料理等を献上したとの記録があり、その中に鶏の臓物である「ももげ」の記載があります。つまり、鶏肉の臓物「ももげ」が、江戸時代初期には既に武士階級にも食べられていたことが判ります。 「もつ」は精肉と比べ劣化が早く、また臭みも強いので、一般的には好まれない傾向にありますが、調理次第では大変美味しく頂ける部位ですし、精肉には無い独特の味わいがあって良いものです。 九州や関西方面ではこの「もつ」をホルモンと呼びます。この呼び名は利用せずに「放るもん」(捨てるの意)、即ち「廃棄する」部分なのでそう呼んだと云われていますが、最近は「スタミナ」と同意義で、精力が付くことからそう呼ばれたとの説もありますが、こちらは「放るもん」がその語源ではと、後から無理やり関係者がこじ付けたように思えます。 因みにスタミナは、ラテン語の「stamen」の複数形「stamina」で、日本では、英語の今日的な意味である「持久力や根気」を指す詞として使われています。 |
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日本では一般的に「もつ料理=韓国料理」と思われがちですが、韓国ではもともと内臓肉を食べる習慣はなく、むしろ内臓肉をこのんで食べるのは中国です。また「韓国の肉食の歴史・焼肉の起源」にも書いた通り、ホルモン料理は日本の闇市で生まれ韓国へ渡ったものです。 但し、これは在日の韓国料理屋の影響が大であったことは確かで、時代と共に、焼き肉店の影響で「もつ」が一般にも徐々に浸透し、最近では多くの家庭で抵抗なくこれを食べるようになってきています。 狂牛病問題が発生した2000年代初頭の頃を境に、「もつ」の需要は徐々に落ち込んでいましたが、「コラーゲンが豊富で美容に良い」とのことで、最近は急激に復活の兆しが見えます。 |
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狂牛病問題が発生する前のブーム時には、八百屋の店頭からニラが無くなる程でしたので、その凄さが判ります。今回のブームではそこまで行かないにしても、昨今の健康志向の影響で、居酒屋ではダントツの人気メニューです。 このブームを招いた大きな要因は、「もつ」に偏見を抱かない若い女性の居酒屋への進出と、昨今の健康志向が挙げられます。そして、何よりも大きな原動力となったのは、「もつ鍋(牛)」は「コラーゲンが豊富で健康と美容に良い」の殺し文句であったようです。 しかし、「もつ鍋」に安直に美容への効果を求めるのは大きな間違いです。確かに「もつ」はコラーゲンが豊富に含まれます。しかし、これは牛に限らず、豚でも鶏でも魚でも動物は皆一緒で、コラーゲンの正体は「タンパク質」です。 人体を構成する物質は全てアミノ酸を基に作られています。食品として我々が摂取したタンパク質は、単体のアミノ酸になるまで複雑な代謝過程が必要になります。 食品から摂取したコラーゲン( アミノ酸が数100以上繋がった構造をもつ )は、そのままの大きな構造では、栄養素として体内に取り込めません。故に、これを胃や小腸から分泌されるタンパク質分解酵素の働きで、アミノ酸とアミノ酸になる直前の代謝物質であるペプチド(アミノ酸同士が2個以上結合した構造のもの)に分解し、腸管から栄養素として吸収されやすい大きさにリサイズします。 この分解と吸収のメカニズムを知れば私の言わんとすることが自ずと解る筈です。つまり、いくらコラーゲンを摂っても、コラーゲンの形では体内に吸収されないと言うことです。体内での蛋白質の再構築が行われても、必ずしも元のコラーゲンとなる保証はどこにも無いのです。 「もつ」はプリン体が多量に含まれ、ビールもまたプリン体を多く含む飲み物ですので、過剰な摂取には注意が肝要です。美しくなれると信じ、もつ鍋を食べながらビールをガンガン飲めば、痛風一直線の危険があります。 女性が美しくなるのは良いことですが、健康を害しては元も子もありません。毎日の食生活を見直せば、美しい肌を保つのは、それほど難しくはない筈です。 |
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最近の化粧品(クリーム)には、コラーゲンを含むものが多くあります。しかし分子が大きいコラーゲンが真皮にまで浸透することは絶対にありません。コラーゲンを含む化粧品を使った場合、肌が潤ったような錯覚に陥るのは、コラーゲン本来の仕事である「糊」の効果が発揮されるからです。つまり、表皮のこぼれ落ちそうな細胞を一時的に繋ぎとめておく効果と言うことです。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
人間にとって異種(人間以外を由良とする)タンパクであるコラーゲンが人間の皮膚に定着し、そこで機能することなどありえません。仮に、異種タンパクが皮膚から体内に取り込まれたとしたら、免疫系の障害(深刻なアレルギー症状等)が多発し、大変な騒動になります。 一昔前は保湿剤と言えば「スクワラン」が有効とされていましたが、大変高価である為に、現在ではその多くにコラーゲンが使われるようになってきています。 化粧品に使われるコラーゲンはかつては牛の骨から抽出していました。しかし狂牛病問題以降は、魚の骨や皮が使われます。 |
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Traditional Japanese colors |
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