食の雑学 補足08 世界の食用油  
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食の雑学 
 食の雑学 
01 キムチの起源
02 ニンニクの原産地と語源
03 唐辛子伝来の歴史
04 ショウガとウコン
05 稲の原産地と日本
06 焼きたてパン信仰
07 エゴマはゴマではありません
08 マーガリンに潜む危険性
09 箸の文化は日本の文化です
10 焼き肉文化と韓国の肉食の歴史
11 日本の食文化・刺身の起源と歴史
12 韓国の冷麺スープを考える
13 ジャガイモと馬鈴薯・日本への伝来
14 メンマの由来と味付けメンマの起源
15 なぜ宵越しのお茶は体に悪いのか
16 お粥は消化吸収が良くありません
17 ごぼう(牛蒡)にアクはありません
18 蕎麦の原産地と日本への伝来
19 もつ鍋のコラーゲンに美容効果はない
20 砂糖の伝来
21  ドングリは食用になるのか
22 サツマイモの伝来とアグー豚
23 蒟蒻(こんにゃく)の伝来
食の雑学・補足
 補 足
01 キムチの賞味期限
02 キムチと乳酸発酵
03 唐辛子日本伝来説に異論
03 馬鈴薯とジャガイモは別物!
04 パンとご飯 どちらが痩せる?
05 辛いものは脳に悪いか
06 キムチは日本起源?
07 中国がキムチの起源を主張
08 世界の食用油 食用油の種類
09 冷麺は寒い冬の食べ物だった
10 日本の割り箸の種類
11 日本の肉食禁止の歴史
江戸時代の油の行商
油売りの図
酒船石
酒船石 油を採ったのかも?
搾油機
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食用油の種類 あいうえお順

食料供給の60%を海外に依存する日本としては、食料の国際需給動向は重要な関心事です。一時は増加する世界の食料需要に、生産が追いつかなくなるという研究もありましたが、どうやらそれは杞憂に終わったようですが、ご存じのように農業生産は地力と天候に大きく左右されます。地力の限界を超えての増産は、取り返しのつかない農地の荒廃を招きます。
温暖化が急激に進行している現在、留まることを知らない食糧増産は、、再び国際需給への懸念が高まっています。

植物性油脂の種類 (動物性油脂を除く)

 亜麻仁油 (あまにゆ)
フラックスシードオイルと呼ばれ亜麻(アマ)の成熟した種子から採った黄色っぽい乾性の油です。日本では主に油絵の具の溶剤として知られており、食用のものは大変高価です。α-リノレン酸、ω-3脂肪酸等の不飽和脂肪酸を豊富に含み、欧米では臨床栄養学の医師が、オメガ3・オメガ6比を壊している患者に与えることもあり、アマは厳格なオーガニック農法(無化学肥料無農薬農法)により栽培されています。

 アケビ油
アケビ科のアケビ属に属する植物の種子から採れる油脂。体脂肪がつきにくいとされる天然成分1,2-シアシルグリセロ-3-アセテート(DAGA)を主成分とし、江戸時代から秋田藩主佐竹氏が京都に送っていたとの記録があり、明治時代にはゴマ油 の3~5倍もの高値で取引されていましたが、採油効率が大変低く、昭和初期には姿を消しています。

 アボカドオイル
クスノキ科ワニナシ属の常緑高木の果実「アボガド」から採れる油脂。低コレステロールで、 LDL(悪玉コレステロール)を下げるオレイン酸やビタミンEを多く含みます。コールドプレス(風味を保つ為に低温で圧搾する製法)で作られることが多いようです。精製されたものと未精製のものとが市販されています。オリーブオイルより熱に強く。料理の風味を損なわない特徴があります。尚、果実、種、葉等にペルシンという物質が含まれ、人以外の動物には毒になりますので、ペットの居る家庭では要注意です。

 アーモンドオイル
バラ科サクラ属の落葉高木のアーモンドの種子から採った油脂。オレイン酸を約80%含み、ビタミンやミネラルも豊富に含みます。肌への伸び良く、柔軟に保つ性質があり、乾燥肌の痒みを和らげる効果もあります。美容用途に用いられることも多いようです。また、仄かなアーモンドの香りは、ケーキやドレッシング、魚料理にも大変良く合い、人気の高い油脂です。欠点はやや酸化が早いことでしょうか。

 アルガンオイル
世界遺産に指定されたアルガンの実の種子から取れる油脂。オリーブオイルの4倍もの抗酸化力があり、モロッコの砂漠地帯にしか生息しません。古くから医療、食用、化粧として使われ、非常に貴重な油脂です。

 荏油  (えごまあぶら)
荏の種子から採取され、葉の形が青紫蘇(しそ)に似ていることから紫蘇油(しそあぶら)とも呼ばれますが、青紫蘇(しそ)とは同種の変種です。また荏(えごま)の呼び名から胡麻(ごま)と混同されがちですが、全く関係ありません。α-リノレン酸をはじめ、体脂肪の燃焼を助けるなど、健康に寄与する成分を多く含むことで知られています。

 オリーブ油
オリーブの果実を搾った油です。特有の香りとうまみがあり、オレイン酸を70~80%含むため、他の食用の油脂に比べ酸化されにくい性質がある。この油を大量に使う食習慣を持つギリシャの人々に心臓病の発生率が、他の欧米諸国の約1/3と低く、循環器系疾患のリスクを減らす可能性が注目されています。また、血圧やLDLコレステロール値、中性脂肪値が下がったとの報告もあります。高級オリーブ・オイル「オレオカンタール」に含まれる物質は、イブプロフェンと構造や機能が似ており、インフルエンザなどへの有効性が期待されています。

 榧油  (かやあぶら)
榧(カヤ)の実から採れる油脂で、古くから食用に使用されてきましたが、生産量が大変少なく、殆ど出回ることがありません。ごく一部の高級てんぷら店では現在も使用しているところがあると聞きます。

 カラシ油 (からしゆ)
黒からしや白からしの種子から採れる黄褐色または緑褐色の油脂で、特有のからし臭がある。エルカ酸が50%ほど含まれるのが特徴といえます。

 キャノーラ油
品種改良によりエルカ酸とグルコシノレートを含まない品種から採油された菜種油の一種で、厳密にいえば菜種油とは同じものではない。

 胡桃油 (くるみあぶら)
クルミ科クルミ属の落葉高木の総称で、その核果から採れる油脂。日本に自生している胡桃の大半はオニグルミ長野県東御市(旧東部町)がその産地としては有名です。特有の芳ばしさと、少しビターな風味は、ドレッシング、軽い炒め物、お菓子作りなどに利用されます。

 クランベリーシードオイル
ツツジ科スノキ属ツルコケモモ亜属の常緑小低木の種子から冷圧搾で採れる油脂で、種子が非常に小さく(ゴマよりも小さい)、1Kgのオイルを作るには約2000トンもの実を必要とします。オメガ3、オメガ6を1:1の割合で含有し、抗酸化作用が高く、キナ酸という成分が豊富に含まれ、強い殺菌作用があることでも知られています。肝臓で代謝されると馬尿酸という酸性の物質になり、尿を酸性に保つ働きをし、感染菌の増殖を抑制します。大変貴重な油脂で、食用と言うより、主に医療用に使われています。
クランベリーの持つ抗付着作用:バイオフィルム破壊効果が、尿路感染症の感染率を減少させます。
New England Journal of Medicine, October 8, 1998; volume 339, Number 15; “Inhibition of the Adherence of P-Fimbriated Escherichia coli to Uroepithelial-Cell Surfaces by Proanthocyanidin Extracts from Cranberries

 グレープシードオイル
葡萄油 (ぶどうあぶら)を参照。

 けし油 (ポピーシードオイル)
ケシ科ケシ属の一年草植でお馴染みポピーの種子から採れる油脂。食用とするには高価なため、日本では主に絵の具の溶剤として利用し、一部種子がアンパンや七色唐辛子に使われています。欧米ではポピーシードオイルと呼ばれ古くから多様されています。

 鯨油 (げいゆ)
クジラ目の動物から採れる動物性の油脂で、ハクジラから採れるマッコウ油と、ヒゲクジラから採れるナガス油に大別できる。マッコウ油は人間には消化できない成分(ワックス・エステル)を含み主に工業用に使われ、、ナガス油が食用に供された。世界的な反捕鯨運動で最近は貴重な油となっています。

 小麦胚芽油  (こむぎはいがあぶら)
小麦胚芽は小麦の端にある胚芽(発芽の際に幼根や子葉となる部分)から採れる油脂で、こめ油同様に小麦粉生産時の副産物として得られる。抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれ、老化防止や美肌効果、骨粗鬆症の予防効果等に役立つ健康食品として広く利用されている。

 こめ油 (こめあぶら)
玄米を搗精(とうせい/米をついて精白米にすること)する際の副産物である米糠(こめぬか)から抽出された油脂。米油や米糠油は共にこめ油の別称で、日本農林規格 (JAS) では「こめ油」を使用しています。オレイン酸の比率が高く、加熱による酸化が起き難い為に、製菓業界で歓迎されており、日本で製造されているポテトチップスのほぼ全量がこめ油、若しくはこめ油を配合した油で揚げられているそうですが、製品の参加を防ぐために水素添加してトランス脂肪酸へと変化させていますので、本来この油の最大の特徴といえる血中のコレステロール値を下げる効果(植物油脂中では最も高い)も意味がなくなっています。

 コーン油
コーン油:とうもろこしからコーンスターチを製造する過程で得られた胚芽を原料とした油脂で、澱粉工場の副産物と言えます。リノレン酸の含有率が低く、酸化安定性が良く、また光酸化の原因物質のクロロフィルを含まないため、貯蔵安定性に優れ、マーガリンやスナック菓子などの用途や、家庭用のサラダ油として利用されます。

 胡麻油 (ごまあぶら)
胡麻の種子から採れる油脂で、独特の芳香があり、リグナンと呼ばれる天然の酸化防止成分(リグナン化合物セサミン)を含み、酸化しにくい性質を持っています。中国料理や韓国料理には特に欠かせない油で、和食でも江戸前のてんぷらには欠かせないものです。種子の焙煎の度合いにより色が濃く香りが強いものから、種子を焙煎せずに生で絞った透明なものもあります。「老化の進行防止」や、紫外線による「シミやシワ防止」に効果が期待できるとも言われていますが、過剰摂取はアレルギーの原因もになるとの指摘もあります。

 山茶花油
ツバキ科ツバキ(カメリア)属、サザンカ節の日本原産の常緑広葉樹の種子から採れる油脂で、「サザンカ=山茶花」は、椿の中国名である「山茶花」の誤用です。因みに、中国名「椿」は日本で云うところのトウツバキ(雲南山茶)で、これも別物で誤用です。室町時代までは「サンサカ」でしたが、江戸時代頃に音節が入れ替わり「サザンカ」になり、それが普及したという説があります 。今でも生粋の東京人は「ぶんぶく茶釜(チャガマ)」を「ぶんぶく茶釜(チャマガ」と 一部を入れ替えて読みます。非常に酸化しづらい油脂ですが、生産量が甚だ少なくまずお目にかかることは無いでしょう。

 サフラワー油
紅花油(べにばなあぶら)のこと。

 紫蘇油 (しそあぶら)
荏油 (えごまあぶら)のこと。青紫蘇(シソ)に葉の形が似ていることと、馴染みのある名前なので、この名を商品名に採用しているメーカーは多いようです。

 ショートニング
植物諭旨を原料に常温で半固形状になるように水素添加された工業生産の食用油脂。マーガリン同様にトランス脂肪酸の塊と言えます。主にパンやケーキの製造にバターやラードの代用として使われます。トランス脂肪酸の危険性に関しては当サイト内の食の雑学その8「プラスチック食品 トランス型脂肪酸の恐怖 身近なマーガリンに潜む危険性」をご覧下さい。

 大豆油 (だいずあぶら)
大豆の種子を原料とし、てんぷら油や白絞油とも呼ばれ、ご家庭や飲食店での揚げ物や炒め物を調理する際に使われることが多い一般的な食用油です。家庭用のサラダ油はこの大豆油と菜種油を調合したものが多く、てんぷら油等の加熱用と異なり冷蔵庫内で固まらないように加工されています。

 茶油 (ちゃゆ)
中国の長江(楊子江)流域以南の山岳部に自生する茶樹の実から採れる油脂で、楊貴妃がその美貌と健康を保つために使ったことで知られています。上品な茶花の芳香とまろやかなコクが特徴で、オレイン酸の含有量がオリーブオイルより高く、肪酸やビタミンEの含有量も他の植物油と比べても高く、更に茶特有の茶カテキンを豊富に含有しています。アーモンドオイル同様に、乾燥肌用のクリームやボディーローション、リンスとして用いられます。

 月見草油 (つきみそうあぶら)
月見草の種子から採れる油脂で、コレステロールを低下させる脂肪酸ガンマリノレン酸GLA(γ-リノレン酸)を豊富に含み、コレステロール症の治療や予防、肥満症の治療に高い効果があるとされ、生理前の痛みにも有効であるとされています。また、ガンマリノレイン酸は代謝全般に関与し、アレルギーの発症には重大な関連が有るとされ、ガンの予防に繋がる副交感神経を強化するとの指摘もあります。

 椿油 (つばきあぶら)
ツバキ科ツバキ属のヤブツバキの種子から採れる油脂。サザンカ油同様に日本の特産品で、主に伊豆諸島から九州各県に自生します。久賀島(ひさかじま)には、椿の原生林があり、これは日本一の規模だそうです。古くから食用、整髪、薬用にと珍重され、宝亀8年(777年)には、不老不死の仙薬を求めた渤海国の使者にこの油を贈ったと記録されています。平安時代の初期には食用、灯、化粧用にと既に利用が始まっています。オレイン酸を豊富に含み、酸化し難い特性があり、その含有量はオリーブオイルを凌ぎます。

 菜種油 (なたねあぶら)
主にセイヨウアブラナから採取した植物油脂で、淡白で酸化しにくく、熱に強いのが特徴です。大豆サラダ油を調合したものが主流です。また、キャノーラ油として広く利用されています。

 巴旦杏油 (はたんきょうあぶら)
アーモンドオイル のこと。

 パーム油
アブラヤシの種子の核果中の胚乳を乾燥させて採られた油脂で、常温では固体です。圧搾または溶剤抽出により原油を得、更に精製を経て製品化されます。カロテンを多く含み、精製前は赤橙色ですが、精製したものは淡色で、加工用やマーガリン、ショートニング等の原料となります。ラウリン酸が約50%、ミリスチン酸が約15%~20%、パルミチン酸が約10%弱と飽和脂肪酸が多いのが特徴です。ヤシの原産地である西アフリカの森林地帯では、古くから料理に独特の風味を与えるために使われています。同じアブラヤシから採れるパーム核油は、パーム油が果肉から採れるのに対し、種子から採られます。似ている名前ですが、組成が異なるため、その性質も大きく異なります。

 パーム核油
アブラヤシの種子から圧搾法によって得られる油である。椰子油と混同されがちですが別種です。日本では主に食用として使われています。

 パンプキンシードオイル
ウリ科カボチャ属の総称であるペポカボチャ(別名おもちゃ南瓜)の種子をローストして圧搾した油脂。大変芳ばしく、ほのかな甘みがあります。良質な蛋白質、βカロチン、ビタミンE、セレンなどを含み、主な脂肪酸はオレイン酸40%、リノール酸42%、パルミチン酸10%です。

 蓖麻子油 (ひましゆ)
トウゴマの種子から採れる油脂で、リシノール酸が87%、オレイン酸7%、リノール酸3%と少量のパルミチン酸、ステアリン酸等を含む。粘度も比重も植物油脂の中では最大で、低温下において高い流動性を保つ為に、工業用の原料として広く使われています。油脂として酸化しやすく熱安定性を欠く為食用に供されることは無いが、医療用として現在でも下剤として用いられています。英語ではキャスターオイル(Castor oil)と呼びますが、実に的確な命名です。

 向日葵油 (ひまわりゆ)
向日葵’ヒマワリ)の種子から採れる油脂で、クセのない淡泊な風味が特長です。多価不飽和脂肪酸の含有量はオリーブ油9%と比較しても69%と高水準です。種子を常食する民族も多いようです。

 ピスタチオオイル
ウルシ科カイノキ属の樹木の種子から採った油脂で、収穫を迎えるまでに20年はかかると言われ、また原料のピスタチオ自体に含まれる脂質も多くありません。それ故に油脂は大変貴重で高価にならざるを得ません。ルテインを豊富に含みますので、糖尿病や動脈硬化などに効果があるとされ、ケーキ作りや料理のアクセントとして使われます。

 ピーナッツオイル
マメ科ラッカセイ属の一年草の種子から採れる油脂。かすかに残るピーナッツの香りが食欲をそそる黄金色に輝く油脂です。熱に強く、酸化しづらいので、揚げ物や中華料理には最適で、ドレッシングにも向いています。主成分は一価不飽和脂肪酸のオレイン酸です。

 葡萄油 (ぶどうあぶら)
グレープ・シード・オイルと呼ばれ、葡萄の種子から採れる淡黄、淡緑の油で、不飽和脂肪酸を豊富に含み、ビタミンEも豊富で抗血栓や冠動脈心疾患を予防する効果があるとされます。主にドレッシング等の生食に用いられます。

 紅花油 (べにばなあぶら)
紅花(べにばな)の種子から採取される油脂でサフラワー油とも呼ばれ、リノール酸含有量が73~79%のハイリノール種と、オレイン酸含有量が75~79%のハイオレイン種があります。主にドレッシング等の生食用として使われますが、リノール酸の摂取過剰による弊害が指摘され、徐々にオレイン酸を主成分とする高オレイン酸タイプへと移行しています。

 ヘーゼルナッツオイル
カバノキ科の落葉低木セイヨウハシバミの種子から採れる油脂で、種子はヘーゼルナッツと呼ばれ食用となる。オレンイン酸が多く、またアーモンドやマカデミアとも異なる特有の芳ばしさが有り、料理の香り着けや、お菓子に大変良く合います。ハシバミ(榛)も果実は食用にしますが、同属の別種です。

 マカダミアナッツオイル
ヤマモガシ科の常緑樹であるマカダミアの種子から採れる油脂で、100g中の脂質は76.8gと大変多く、特徴としてはコレステロールを全く含まず、オレイン酸やパルミトレイン酸などの不飽和脂肪酸が83%も含まれる。植物油の中でもっとも酸化しにくいことで知られ、食用の他にオイルマッサージ等に使用されます。

 綿実油 (めんじつゆ)
綿(わた)の種子を原料とした油脂で、加熱した際に比較的酸化しにくいため、スナック菓子や揚げ物等の調理に使用したり、マヨネーズの原料や、魚介類の油漬け缶詰に使われます。リノール酸を50%前後、パルミチン酸を20-30%含有しますが、α-リノレン酸は多くありません。

 椰子油 (やしあぶら)
ココヤシの種子から採れる油脂で、ココナッツオイルまたはコプラ油とも呼ばれ、飽和脂肪酸が多く、常温で固体という性質を活かして、マーガリンやショートニング等の製菓用に加工されるものが多い。アブラヤシを原料とするパーム核油とは性質が異なる。

日本の植物油供給量の推移
農林水産省 財務省
 ( )内は輸入量(原油・半精製油等の製品)で外数 下段は国内生産量 単位(千トン)
 外数とは、統計数値に使われることが多い用語で反対語は「内数」

年    度 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

大 豆 油 (4) (1) (3) (4) (17) (28) (52) (60) (42) (51)
697 694 714 758 760 639 575 576 576 542

菜 種 油 (3) (19) (22) (17) (17) (48) (63) (17) (18) (22)
906 913 883 870 863 947 932 972 942 951

か ら し 油 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

綿 実 油 (12) (9) (8) (6) (8) (7) (6) (6) (6) (6)
7 6 7 6 6 6 6 6 6 5

サフラワー油 (31) (19) (20) (19) (14) (13) (15) (14) (14) (15)
13 15 13 7 4 - - - - -

胡 麻 油 (2) (2) (2) (2) (2) (3) (4) (3) (3) (2)
41 41 43 44 41 42 44 43 45 44

コ ー ン 油 (1) (0) 0() 2() 2() 2() 4() 0() 1() 1()
102 101 106 100 100 95 96 102 98 96

落 花 生 油 (1) (1) (1) (1) (1) (1) (1) (1) (1) (1)
0 0 0 0 1 0 0 1 1 0

ひ ま わ り 油 (10) (23) (21) (26) (23) (20) (23) (21) (21) (21)
0 0 - - - - - - - -

こ め 油 (7) (10) (10) (14) (19) (27) (32) (25) (28) (30)
62 65 63 59 59 57 60 63 63 66

や し 油 (28) (32) (31) (44) (57) (60) (64) (64) (61) (58)
23 25 21 8 - - - - - -

パ ー ム 油
パ ー ム 核 油
(418) (424) (443) (466) (479) (517) (533) (553) (606) (614)
- - - - - - - - - -

オ リ ー ブ 油 (27) (27) (29) (32) (31) (32) (34) (31) (30) (31)
- - - - - - - - - -

あ ま に 油 (0) (0) (1) (4) (14) (12) (11) (10) (10) (8)
26 23 21 15 8 7 7 6 5 5

ひ ま し 油 (22) (24) (23) (22) (26) (25) (30) (21) (24) (25)
- - - - - - - - - -

そ の 他 の 油 (8) (35) (30) (31) (28) (30) (30) (30) (23) (21)
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

合    計 (574) (627) (644) (690) (738) (827) (901) (856) (888) (906)
1880 1885 1872 1869 1844 1795 1722 1769 1736 1708

供給量計(参考) 2454 2515 2516 2559 2582 2622 2623 2624 2624 2615

 

Traditional Japanese colors