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  実戦操体法研究会 腰痛と膝痛の改善  
脚を引き上げ歪みを調整する
 
実戦操体法研究会 腰痛と膝痛の改善  
操体法テキスト【図-19】   操体法テキスト【図-20】

【図-19】のように仰向けの状態で、左右の脚を交互に胸の方向へ引き上げ「快」「不快」がどちら側の脚にあるかを探ります。
調整は「快」と感じる側の脚を、息を吐きながらゆっくりと引き上げ、再びゆっくりと元に戻す動作を4回行います。チェックで「不快」と感じた側の脚を一度度だけ引き上げます。これで改善されていない場合は、更に「快」と感じる側の脚を息を吐きながらゆっくりと引き上げ、再びゆっくりと元に戻します。【図-20】はこの調整を「他力」でおこなっている様子です。充分に力をため瞬間脱力させます。写真では施術者が手を添えていますが、決して押している訳ではありません。
脚を脇に引き寄せ歪みを調整する
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操体法テキスト【図-21】

【図-21】のようにうつ伏せに寝かせ、左右の脚を交代に脇のほうへ引き寄せ、「快」「不快」を探ります。この時、腕は力を抜き左右に大きく広げ、引き寄せた脚の邪魔にならない位置に置きます。顔は引き上げる側に向けると楽です。これも「快」の側の脚を息を吐きながらゆっくりと、自力で「快」のポイントまで引き寄せることを4回行います。チェックを一度行い改善していない場合は、更にこれを4回行います。脚を引き上げた際の腰の動きに注意を払って下さい。
背を丸めて(反らして)歪みを調整する
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操体法テキスト【図-22】   操体法テキスト【図-22】

腰に問題を抱える人には、背を丸めるのが楽な人と、その逆の背を反らすのが楽な人との二通りがあります。左右のねじれが改善されてもこの部分に歪みが残っていては痛みがとれません。
この調整で「快・不快」を探るには、【図-22】のように丹田(たんでん)を押しつけるように背を反らすか、【図-23】のように四つん這いになり、頭を下げ内側に引くようにし、赤丸部分を無理なく伸ばせるようにします。この時、息を吐きながら頭を内側に充分に引き寄せながら背を丸めないと伸ばし方が不充分になります。背を反らすと痛みや違和感を感じる人は、背を丸める姿勢で歪みの調整を行います。
調整は息を吐きながら背を丸める姿勢から【図-24・25】のように徐々に腰を引き、お尻を踵につけるようにし、腰椎(ようつい)が充分に伸びるようにしたまま、今度は上体を徐々に引き起こし、最後に正座した状態になるようにします。注意しなければならないことは、一連の動作の中で常に腰椎が充分に伸びているか、また息を吐きながらこれを行っているか否かです。これを4回程度行います。
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上:操体法テキスト【図-24】 下:操体法テキスト【図-25】  体法テキスト【図-26】
下の【図-27】は施術者が足首を持ち背を反らして調整しているところです。手を頭の後ろに置き、自力で背を反らします。この状態で反らすのが困難な場合は、【図-28】のように手を突いて背を反らします。腰が離れないように意識して丹田(たんでん)押しつけるようにして下さい。【図-27・28】共に動く際はゆっくりと息を吐きながら4回行って下さい。改善されていない場合は更にこれを数回行って下さい。
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操体法テキスト【図-27】   操体法テキスト【図-28】
椅子を使い歪みを改善する
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腰中心の調整から次は脚(足)を中心に調整します。調整は足が床に着かないシッカリとした椅子を用意します。また用意する椅子は脚を前後に動かす必要があるので、動きを妨げる構造でないことを確認して下さい。
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操体法テキスト【図-29】    操体法テキスト【図-30】

脚を大きく上げ歪みを調整する
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操体法テキスト【図-31】   操体法テキスト【図-19】

調整するには【図-30】のように高い位置に掛けさせ負担がかからない姿勢で調整を始めます。背筋を伸ばし、全身の力を抜き、【図-29】のように必ず掌を上にして置き、不用意に体に力が加わらないようにします。【図-31】は左右の脚を交互に上げて「快」「不快」を探っている様子です。調整はゆっくりと息を吐きながら、「快」のポイントまで大きく腿を引き上げる動作を4回行います。これは【図-19】で寝て行ったものを座って行っていることになります。
足を中心に歪みを調整する

最初に【図-32】のように下げた足のつま先を、足首を中心に上下に動かし「快」「不快」を探ります。つま先を上げる時は踵を突き出し、つま先が充分に上がるようにします。逆に下げる場合は【図-33】のように足の甲を突き出すような気持ちで、つま先全体を内側に丸めるようにし、脛と甲が直線をなすようにします。他の場合と同様に、調整は「快」のポイントまで息を吐きながらゆっくりと4回動かし、再びゆっくりと戻します。足の調整は一人では難しく施術者の助けが必要になります。
【図-34】は脚の力を抜き左右に動かし「快」「不快」を探ります。調整は「快」の方向へ息を吐きながらゆっくりと動かし、再びゆっくりと戻します。この動作を2〜4回、両脚ともに行って下さい。図ではつま先が上がって見えますが、実際の調整では足首とつま先はニュートラルの状態で行います。
【図-35】は足首を中心に左右にねじり、「快」「不快」を探っている様子です。少なくとも捻る動作は一人ではできませんので、これには施術者の手助けが必須となります。調整は「快」の方向へゆっくりと息を吐きながら動かし、再びゆっくりと戻す動作を2〜4回行います。
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操体法テキスト【図-32】   操体法テキスト【図-33】
 
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操体法テキスト【図-34】   操体法テキスト【図-35】
【図-36】からは膝の改善に移ります。膝を中心に脚を左右に大きく動かし「快」「不快」を探ります。「快」の方向へ息を吐きながらゆっくりと動かし、再びゆっくりと戻すことは今までの調整と全く同じです。この動作を2〜4回行って下さい。足首はニュートラルのままです。
【図-37】は、つま先を伸ばして脚を真直ぐに伸ばした状態です。写真では完全に伸ばしきった状態ではないので曲がって見えますが、脚の線とと足の甲とが直線になるようにします。これは【図-38】とのセットで行います。
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操体法テキスト【図-36】
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操体法テキスト【図-37】   操体法テキスト【図-38】
調整は「快」の方向へゆっくりと息を吐きながら動かします。注意する点は脚を持ち上げる際には直線になるようにし、後ろに引く場合は【図-38】のように踵を充分に突き出した状態で行うことです。
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操体法テキスト【図-39
【図-39】は脚を伸ばした状態で足首を左右にねじり歪みを調整しているところです。これも施術者の助けがなければ調整は難しいでしょう。調整は他の項と全く同じで、「快」の方向へゆっくりと息を吐きながら動かし、再びゆっくりと元に戻します。これを2〜4回行います。
施術者側に共通する注意点は、戻す時に力を一切加えず、全ては本人の意思と力に任せることです。
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施術を受ける者が首からつま先まで力を抜いた状態にあるか否かを見極めることが肝要です。
 

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